後期、月曜5限「インキュベーション塾」の講義スライドです。
「インキュベーション塾」は、前期の「起業論1」からチームとプロジェクトが引き継がれる講義です。しかし、ひとつ問題があります。それは12チームのプロジェクト進捗状況に大きな差がでてしまったこと。 そこで講義の進め方を大胆に変えました。前期は僕が流れをコントロールする「同期型のワークショップ方式」をとっていましたが、後期はチームの進捗を自主性に委ねる「マイペース・ラーニング方式」に切り替えることにしました。 12チーム(各チーム4〜5名)は、イノベーション教科書 "iWorkout" にしたがって、自主的にチーム学習を進めます。ただし進捗は教科書にあるレベルに準じ、講義中の成果はLINEグループでクラスに共有します。 "iWorkout 2018.09版" に準じたプロジェクトレベル レベル3 実在する課題を特定する 1. 課題仮説を設定 2. インタビューを実施し、CPFをクリア レベル4 新しい着眼点を発想する 1. HMWを使って新しい着眼点を探索 2. 新しい着眼点にもとづきジョブを設定 レベル5 ソリューションを構想する 1. ジョブをベースに理想体験を探索 2. 理想体験を実現するソリューションを構想 レベル6 プロトタイプを制作する 1. ビジネスモデルの全体像を設計 2. プロトタイプを制作 レベル7 ソリューションを検証する 1. インタビューを実施し、PSFをクリア 2. プレゼンテーションを準備 講義開始後10分と講義終了前10分に、各チームの進捗状況や出欠状況をLINEグループに投稿するのが唯一ルール。あとはチームごとの自主性にまかせた運営としました。ただしCPF(顧客課題フィット)とPSF(課題解決フィット)は評価を受ける必要があり、最終講義までにプレゼンテーションまでたどり着くという共通目標を設定しています。 講義の間、僕は各チームをまわり、個別のコーチングに徹しました。で、今日一日やってみた感想だけど、僕がペースをコントロールしていた「起業論1」のときよりも、みんなの顔つきがずっと輝いてるように見えました。その理由も考察してみました。 僕が流れをリードしないことで ・自らが「時間を完全にコントロールしている」ことで自主性と集中力が生まれる ・自らで「リーンスタートアップのプロセスを理解しよう」という意欲が生まれる ・自らのペースで進めるので「理解できずに進む」「先に進めずダレる」がなくなる ・成果やチーム進捗をクラス全体に共有するので「ピア・プレッシャー」が働く やっばりナチュラルでオープンなのが一番だね。みんなの進捗を無理にコントロールせず、自主性に流れを委ねる。性善説から生まれる内発性のパワーを体感し、僕自身、とても大きな学びを得ることができました。 今回チャレンジした「マイペース・ラーニング」と「アクティブ・ラーニング」の組み合わせは、新しい学びの場においてキーとなる学習技術と考えています。この半期、さらなる学びを得られるといいな。みんな、ありがとう。後期もよろしくね。
0 コメント
あなたのコメントは承認後に投稿されます。
返信を残す |
著者ビジネス・ブレークスルー大学教授、現役起業家の斉藤徹です。人を幸せにしたいと願う起業家や社会人を育て、一緒に世界をもっと優しいところにする活動をしてます。 アーカイブ
8月 2021
カテゴリ
すべて
|