スタートアップを疑似体験する「起業論2」の第2回目です。
前回の講義で起業を決意した主人公、冨田真由美は思い立ったら吉日タイプ。学生時代に溜め込んだ貯金130万円をすべてはたいて、なんと株式会社を設立しちゃぃました。 で、はじめの一歩、何をしよう? パパ、叔父、兄貴、三人の頼りになるアドバイザーの意見を聞きながら、各チームで一ヶ月の行動計画を策定。それぞれユニークな意見が出てきて、それをベースにディスカッションを進めました。 みなさんは起業して最初の一ヶ月、なにをしますか? 「起業論2」講義は こちら 01. 起業の世界へようこそ
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後期「企業経営とトップマネジメント」は、がらっと模様替え。
前期は座学中心の「マネジメントを学ぶ講座」でしたが、後期はワークショップ形式で「リーダーシップを学ぶ講座」へと変わります。そのため、同一の講義ですが、このブログにおいてはカテゴリを "Leadership" に変えて投稿しますので、あしからずご理解を。 今回の悩みの主人公は、山岳部に所属する大学三年生。講義をとっていない文学部の主将までつれてきてもらって、二人で登壇。部活メンバーの気持ちをひとつにするために「みんなで共有できる目標を設定したい」という思いを問いかけてくれました。 実はこの講義をするにあたって、僕にもひとつの悩みがありました。それは受講者数の問題です。初年度の2016年度は約70名、去年は約150名。それが今年は約330名で93チームにもなる学生たちと、LINEグループでリアルタイムに対話をしながら、みんなの意見を集約し、山岳部の悩みを解決できるのか。正直なところ、講義をするまで当たってくだけろの気分でした。 でも、おかげさまでなんとか初回は無事終了し、主人公にとっても満足のいく結果になったようです。ホントによかったです。安心しました。でも、まだまだ改善したいところはいっぱいある。次回はもっといい学びの場にするからね。 なお、リーダーシップ講義のスライドでは、最後に「講義を終えて」というチャプターを加えて、参加した学生や当事者の生の声も含めてみました。 では、またー。 後期のスタートアップ講義「起業論2」がはじまりました。 はじめに「起業論1」「起業論2」「インキュベーション塾」と3つの類似講義があってわかりにくいので、ここでちょい解説しておくね。大学ルールで講義の名前を変えるのがむずかしいらしく、わかりにくくてごめんなさい。 前期の「起業論1」 と後期の「インキュベーション塾」は連携した講義で、新しいアイデアをカタチにしていくメソッドを、自分自身が考えた課題で疑似体験していくイノベーション講座です。 後期の「起業論2」は起業を学ぶ講座です。一人で会社を立ち上げ、事業を立ち上げ、売れる仕組みをつくり、組織を大きくし、経営危機に対応する。そんな起業のプロセスを自分ごととして疑似体験できる講座にしたいと願って設計しています。 初回のオリエンテーションは、アート好きの冨田真由美(トミックス)がグラフィックレコーディングの楽しさに目覚め、起業するかどうか迷っているところからスタートします。モデルは実在していて「イノベーションチームdot」の冨田祐希と前田真由美の二人😁です。 主人公にとってはまったく未経験の冒険なので、三人の頼りになるアドバイザーを用意しました。 ・パパ … 大企業のエリートサラリーマン。新規事業開発部長 ・叔父 … 小さな会社の社長。自ら起業し、倒産危機も経験する苦労人 ・兄貴 … 米国に留学して仲間とベンチャーを創業。技術系役員(CTO) ちなみに、講義が「起業論」なので主人公は起業する方向で考えますが、ふだん学生から相談があったときに僕から起業を勧めることはしません。リスクが大きいからです。本人がそれを乗り越えるにふさわしい覚悟を持っていると判断したとき、はじめて起業の相談にも乗ることにしています。 この講座においても、三者三様のアドバイスを受けつつ、主人公は悩みながらも自分の頭で考え、行動していきます。トミックスの起業物語が、みんなの人生に少しでもプラスになればいいなあ。 では、来週からもよろしくね。 ちなみに、講義最後で紹介しているアラン・ワッツの動画はこちらです。 後期、月曜5限「インキュベーション塾」の講義スライドです。
「インキュベーション塾」は、前期の「起業論1」からチームとプロジェクトが引き継がれる講義です。しかし、ひとつ問題があります。それは12チームのプロジェクト進捗状況に大きな差がでてしまったこと。 そこで講義の進め方を大胆に変えました。前期は僕が流れをコントロールする「同期型のワークショップ方式」をとっていましたが、後期はチームの進捗を自主性に委ねる「マイペース・ラーニング方式」に切り替えることにしました。 12チーム(各チーム4〜5名)は、イノベーション教科書 "iWorkout" にしたがって、自主的にチーム学習を進めます。ただし進捗は教科書にあるレベルに準じ、講義中の成果はLINEグループでクラスに共有します。 "iWorkout 2018.09版" に準じたプロジェクトレベル レベル3 実在する課題を特定する 1. 課題仮説を設定 2. インタビューを実施し、CPFをクリア レベル4 新しい着眼点を発想する 1. HMWを使って新しい着眼点を探索 2. 新しい着眼点にもとづきジョブを設定 レベル5 ソリューションを構想する 1. ジョブをベースに理想体験を探索 2. 理想体験を実現するソリューションを構想 レベル6 プロトタイプを制作する 1. ビジネスモデルの全体像を設計 2. プロトタイプを制作 レベル7 ソリューションを検証する 1. インタビューを実施し、PSFをクリア 2. プレゼンテーションを準備 講義開始後10分と講義終了前10分に、各チームの進捗状況や出欠状況をLINEグループに投稿するのが唯一ルール。あとはチームごとの自主性にまかせた運営としました。ただしCPF(顧客課題フィット)とPSF(課題解決フィット)は評価を受ける必要があり、最終講義までにプレゼンテーションまでたどり着くという共通目標を設定しています。 講義の間、僕は各チームをまわり、個別のコーチングに徹しました。で、今日一日やってみた感想だけど、僕がペースをコントロールしていた「起業論1」のときよりも、みんなの顔つきがずっと輝いてるように見えました。その理由も考察してみました。 僕が流れをリードしないことで ・自らが「時間を完全にコントロールしている」ことで自主性と集中力が生まれる ・自らで「リーンスタートアップのプロセスを理解しよう」という意欲が生まれる ・自らのペースで進めるので「理解できずに進む」「先に進めずダレる」がなくなる ・成果やチーム進捗をクラス全体に共有するので「ピア・プレッシャー」が働く やっばりナチュラルでオープンなのが一番だね。みんなの進捗を無理にコントロールせず、自主性に流れを委ねる。性善説から生まれる内発性のパワーを体感し、僕自身、とても大きな学びを得ることができました。 今回チャレンジした「マイペース・ラーニング」と「アクティブ・ラーニング」の組み合わせは、新しい学びの場においてキーとなる学習技術と考えています。この半期、さらなる学びを得られるといいな。みんな、ありがとう。後期もよろしくね。 イノベーション講義の集大成、"iWokrout" を公開します。
ベースとした理論は、リーンスタートアップ、デザイン思考、ジョブ理論、ビジスネモデルキャンバス。それに僕の起業家経験とAIテクノロジーで味付けした、全281ページの講義資料です。 大学の講義のごとに学生の反応や進捗を確認しながら、細かいブラッシュアップを重ねてきました。 僕自身、27年間にわたる起業家人生で、数多くの新規事業を創造し、成功と失敗を繰り返してきました。この教科書が広まることで、次世代を担う起業家のみなさんの成功確率がすこしでも高まれば、それに越した喜びはありません。 前回、新入生向けのdotご紹介記事を公表しましたので、ビジネスパーソン向け「イノベーションチームdot資料」もご紹介したいと思います。チームdotの生い立ち、ビジネス向けサービス、dotの学習基盤、そしてビジョンをまとめた内容になっています。
メインサービスは「Z世代会議」。イノベーションを学び「Z世代を研究するZ世代」たちが、貴社の商品やサービス、Webサイト、インターンなどの開発を支援するサービスです。まだトライアル段階ですが「Z-1チャレンジ!」という新しい就活のご提案もはじめています。 2017年のコラボ事例なども多数ご紹介してあり、許可をいただいた企業(朝日新聞社、パナソニック社、講談社、ネスレ日本社、マンダム社など)の名前はオープンにさせていただいてます。 2018年9月現在で80名を超える学生メンバーがおり、積極的に活動しています。 なにかお力になれそうなことがありましたら、お気軽にお声がけくださいませ。 イノベーションチームdot https://www.innovation-team-dot.com/ 今の大学生たちZ世代は、いったいどんなことを考えているんだろう。
そんな疑問が、マーケターや人事担当者の方々から毎日のように漏れ聞こえてきます。ソーシャルネイティブと言われる彼ら彼女らの生の声を聞いてみたい方向けに、講義でのコメントシートをまとめた資料を公開したいと思います。 第して「Z世代の新しいルール 2018」です。 この資料は、2018年4月24日と5月1日に行われた学習院大学の講義「企業経営とソーシャルキャピタル 第三回 ソーシャルキャピタル、光と陰」において行ったアンケート調査の結果です。質問の文脈を知りたい方は、講義スライドをご覧ください。 ただし、アンケートの目的は学生たちのソーシャルキャピタルへの理解を深めることであり、厳密な調査手順をとってませんので、数値も入っていますが、おおよその体感値としてご参照するに留めてください。 ちなみに、この調査は講義内で2016年、2017年と行ってきました。「ソーシャルメディアの影響を強く受けている層」が多いのは当然ですが、その段階を超えて「ソーシャルメディアの影響を客観的にとらえて受容している層」が年々増えて、今では拮抗していることが興味深いと感じます。 例えば、過去に特徴的だった「LINEの既読無視の問題」ですが、今年の調査では「既読無視を許容する文化ができつつある」と回答した学生が6割を超えたことなど、その典型と言えるでしょう。 7つに分けたジャンルそれぞれで、同様の傾向がみられており、ソーシャルメディアの利用法や心理的影響が年々成熟してきている様子が伺えます。 [調査ステップ] 1. 4/24講義(出席学生約340名)にて、「君たちZ世代の新しいルールをおしえてほしい」と質問しコメントシートにて回収。そのうち特徴的なものを抜粋した。質問の文脈は講義スライドを参照のこと。 2. 5/01講義(出席学生約300名)にて、4/24の回答のうち特徴的な35件に対して、「自分自身が共感するものを教えてほしい」と伝えて、リアルタイムにLINE投票(回答者のみ、複数回答可)を実施した。 なお、Z世代に関する定量的な調査についてはこちらをご覧ください。 約3000名の若者を対象に、Y世代とZ世代に対して行った調査のサマリーです。 Z世代の関連記事は こちら 01. Z世代レポート、ソーシャルネイティブを探る |
著者ビジネス・ブレークスルー大学教授、現役起業家の斉藤徹です。人を幸せにしたいと願う起業家や社会人を育て、一緒に世界をもっと優しいところにする活動をしてます。 アーカイブ
8月 2021
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