長くお世話になった学習院大学ですが、一年延期いただいた客員教授契約も今年度で満了。昨日が最後の講義でした。 僕の人生を変えてくれた若者たちを前に、最後の授業では「自分自身の人生」を語りました。 フレックスファーム、ループス、学習院。それぞれの経験は、今振り返ると3つのドットとなり、僕という人間をカタチづくってくれました。今、僕がなぜここから「幸せ視点の経営学」を語っているのか、その原点を知ってもらえたらうれしいなと思ってつくった講義スライドです。 講義中に、特に学習院のお話しあたりがエモくて、ちょっと言葉に詰まりそうになって、内心焦ったりしてました。たぶん気づかれなかったと思うけど😅 受講者だけでなく、dotメンバーもいっぱい駆けつけてくれて、たぶん400名近い若者にお話しでき、最後は大きな拍手までもらいました。コメントシートにもすごい熱いメッセージが寄せられて、お手紙とか、お花とかももらったりして、感無量の一日でした。 いろんなことがあったけど、僕は最後まで「学習院ラブ」でした。 みんな、ほんとにありがとう。 dotのメンバーはこれからもよろしく。 ワクワク感を心に、「ハッピー・イノベーション」で世界に花を咲かせようね! なお、この講義スライドは、こちらのページ からダウンロードできます。
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勉強嫌いだった学生たちが、自ら学び、つながり、行動しはじめる。
キラキラとした目をしたチームdotの学生たちを見ると、社会人の方々は「今の学生って、実はこんなに活き活きとしていたんですね」と驚かれます。 子供の頃から続く受験や評価の世界で、忘れかけていた「学びへの好奇心」を、彼ら彼女らはどのようにして取り戻したのか。 2016年春からはじまった、山あり谷ありのリアルストーリーをスライドにまとめてみました。 資料は こちら からダウンロードも可能です。 なお、スライド内に挿入した動画はこちらで閲覧できます。 ・第一回「Z-1チャレンジ!」 https://www.youtube.com/watch?v=TFJgOSeLNPQ ・Z世代会議 with 講談社 https://www.youtube.com/watch?v=AYx1G9DCw80 イノベーションチームdot 関連記事は こちら 06. 最新チームdot資料、ダウンロードできます 05. ノックは3回、おじぎは30度なんてもういらない 04. パナソニック×dot、Z世代が求めるのは? 03. 集英社×dot Z世代はマンガって読むの? 02. 社会人向けイノベーションdotのご紹介 01. イノベーションチームdotへようこそ 2016年8月に、単位もなければ評価もないに、学生が集まり学びはじめた学習院大学の自主ゼミ「イノベーションチームdot」。イノベーション、デザイン思考、プログラミング、プレゼンテーション、グラフィックレコーテイング などを熱心に学びあい、去年はサステナブルな組織を目指して法人化。さらに、学習院から友だちづたいで慶応、早稲田、青学と増殖していき、今や100名を超えた規模になりました。 この不思議な組織の最新資料ができあがりましたのでシェアしますね。 ダウンロードは こちら から。 イノベーションチームdot 関連記事は こちら 05. ノックは3回、おじぎは30度なんてもういらない 04. パナソニック×dot、Z世代が求めるのは? 03. 集英社×dot Z世代はマンガって読むの? 02. 社会人向けイノベーションdotのご紹介 01. イノベーションチームdotへようこそ 昨年のある日、大学三年生だったE塚くんの髪が目にとまりました。ん?どうした? 「あれ、E塚くん、髪型変えた?」 すると、E塚くんは恥ずかしそうに答えてくれました。 「あの、、これ、メンタイ(面接対策セミナー)のアドバイスなんです」 「え、どういうこと?」 「メンタイで金融機関が第一志望と伝えたら『知的な印象を持ってもらうために左分けにしなさい』と言われて。。。いつもと逆なので、すごく気持ちわるいんですが。。。」 なんか、不自然感がてんこ盛りだったので、僕はいいました。 「そんなの、企業人事は見てないよ。もっと大切なことがあると思うな」 「そうですよね。やっぱり元に戻します」 「笑顔が戻った😊 自然が一番だよね」 あとで調べてみたら、髪型は就活の常識みたいで二度びっくり。 就活生にふさわしい前髪 〜 男女別に好印象を与える前髪や整え方をご紹介 https://shukatsu-mirai.com/archives/32909 ことかように、今の就職活動は意味がわからないことだらけです。 ノックは3回、おじぎは30度、髪型は、スーツの色は、、、。いったい誰が決めたルールなのか、不安感をあおられた学生たちは、どんどん型にはめられて、厚化粧を強いられてゆきます。でも、いま企業人事が本当にもとめているのは「自分のアタマで考えて、能動的に仕事に取り組める人材」ですよね? 一方、企業採用サイドも同じく問題を抱えています。 採用サイトや動画があまりに美しく作り込まれており、学生は「その会社で、実際に自分が働くイメージを持てない」という不安を抱えたまま内定まで行ってしまう。ブランドイメージを大切にと大金を支払って厚化粧をする企業サイド。でも、学生はむしろ「悪いところも率直に言ってくれるような誠実な企業」に安心感や好感を持つのです。 学生も企業も「盛りすぎ」のままでお見合いしている。 これが今の就活の実態です。 入社三年で30%以上の新入社員が退職してしまう最大の原因はここにあると感じています。若者が我慢ができなくなったからじゃない。お互いが誤解したまま結婚しているからなのです。 新卒の離職率が3年連続で上昇中、原因は企業と求職者のミスマッチに有り? https://news.mynavi.jp/article/20170511-a153/ 2016年9月、「この歪んだ就活システムを改革したい!」と一人の学生が立ち上がりました。そして僕の講義「インキュベーション塾」でチームを組み、試行錯誤でサービスをつくりあげたのです。学生が素のままの自分を出せて、企業が提示した課題に楽しみながらチャレンジする。新しい就活のカタチ「Z-1チャレンジ!」です。 これは昨年の11月10日と11月24日に行われた、第二回「Z-1チャレンジ!」の様子です。学生が約30名。そして、一休さん、オイシックス・ラ・大地さん、オルビス化粧品さん三社の人事、マーケティング関係の方々にご参加いただきました。またキャリアデザイン・エージェントのミライフ佐藤社長にも多々ご協力をいただきました。 この場に集まってくるのは、チームdotやそのまわりにいる意識の高い学生たちです。彼ら彼女らは、わずか二週間で、企業サイドも驚くような質の高いプレゼンテーションを発表してくれました。なにより、問題解決プロセスを経て、企業人事のみなさんと学生たちの心理的な距離がぐっと縮まったこと。普段目にすることのできない「素顔のZ世代」を体感できたという声を多くいただき、目に見えない(KPIではあらわせない)大きな成果だと感じました。 動画の学生たちはなんでこんなにイキイキしているのか。それは全編にわたり、心理的安全性を高くする工夫を随所に取り入れているからです。 ・スーツは禁止、普段着で参加する ・お菓子を各テーブルに準備し、食べ放題にする ・結果よりプロセスや学び(最新のイノベーションノウハウ)を大切にする ・チーム発表に対してフィードバックはきちんとするが順位づけしない ・ロサダライン(フィードバックはポジティブをネガティブの三倍以上)を守る ・チーム間でコラボする機会を設ける ・社会人と学生がコラボする場を設ける ・休憩にスライドショーで社会人や学生のプライベート画像を流す などなど。目指したのは「学生も社会人も素のままの自分で対話できる場所。一般の就活とは真逆の視点で作られたイベントなのです。学生たちは楽しみながら、学び、交流し、発表する。いつのまにか課題をシェアした企業のファンになってゆく。そんな好循環が生まれ、結果的にインターンや内定などの成果につながります。 初日の問題解決ファシリテーションは僕が務めました。こちらのスライドを見ていただければ、安心できる場作りへの熱意を感じていただけると思います。ちなみに学生たちは僕のことを「とんとん」と呼んでます😭 なお、動画の最初で大写しになったレポーターが、この「Z-1チャレンジ!」を実現するために起業までしてしまった「イノベーションチームdot」の代表、冨田侑希です。 彼女とチームdotは、僕が教えている「リーンスタートアップ」を地でいくカタチで、二年間かけて、何度挫折してもくじけずに失敗から学び、トライ&エラーを繰り返してサービスを創り上げました。 第一回目にご参加いただいた企業では、すでに内定やインターンが決まった学生も出ていますが、チームdotは現状に満足しておらず、このサービスはまだまだ成長過程だと感じています。 なお、この「Z-1チヤレンジ!」の取り組みは、朝日新聞にも掲載されました。 入りたい企業、自然体で探す 就活で悩んだ若者、イベント企画 (会員記事) https://www.asahi.com/articles/DA3S13795484.html イノベーションチームdotでは、このような取り組みを、大学生だけでなく、大学に進学しない高校生や、学びの機会に恵まれなかった方々に無償で広めていきたいと考えています。 私たちの目的は新たな就活ビジネスを創り出すことではありません。新しい就活を通じて人々に幸せを感じてもらうこと、無償で質の高い学びを世に広めて社会をもっと優しくすることにあります。このような志にご興味ある企業があれば、ぜひこの取組みにご参加ください。第三回目の開催も計画しております。お問い合わせ、お待ちしております。参加してみたい学生からの問い合わせも大歓迎。僕あて、気軽に連絡ちょうだいね。 イノベーションチームdot 関連記事は こちら 04. パナソニック×dot、Z世代が求めるのは? 03. 集英社×dot Z世代はマンガって読むの? 02. 社会人向けイノベーションdotのご紹介 01. イノベーションチームdotへようこそ 10/31、パナソニック創業100周年記念イベントにて FUTURE LIFE FACTORY主催『平成世代がデザインする未来のくらし』というテーマで登壇しました。 一緒に登壇したのはイノベーションチームdotの学生8名。イベントの企画から関与して、動画つくって、登壇して、グラレコして、フルセットでパナソニックさんとコラボさせていただきました。 今回の探求テーマは、食の場におけるコミュニケーション。振るとスパイスの代わりに声が聞こえるプロトタイプ「スパイスボトル」を使って、Z世代がどのようにコミュニケーションするのか探りたい。いただいた課題は、なかなか高度なものでした。 我々は「Z世代は多様性を大切にする」ことを知っており、単純にひとつの方向性には集約しないだろうと考えました。そこで、約3000名の若者を対象に行った「Z世代レポート」で見出された4つのキャラクターをベースに、90名ほどのdot学生メンバーをグルービング。 ・人生ガチ勢 リーダー気質を持つ社交家で、伝統的価値観が強い。⼈⽣を楽しむ ・様子見フォロワー 価値観のばらつきが⼤きい。自己主張せず、空気を読む ・ソーシャルよいこ SNS大好きでトレンドに敏感。他⼈の⽬を気にして悪目立ちを嫌う ・省エネペシミスト ⼈づきあいが苦⼿で悲観的。真⾯⽬な性格のミニマリスト (ブログの最後に、それぞれの特徴をあらわしたショートムービーあります) 各グループで「スパイスボトル」をテーマにしたワークショップを実施して、見えてきた特性をショートムービーにまとめることにしたのです。世代でくくられることの多い特性ですが、こう見てみるとそれぞれのインサイトの相違がくっきりと出て、かなり興味深いものになりました。 しかし、Z世代は撮影も演技も演出もほんとにすごい。日常的にZ世代を研究しているdotメンバーですが、こんなクリエイティブな動画をホントにさっとつくってしまうとは。。。こういうところにソーシャルネイティブの真骨頂、感じます😂 今日のイベントでは、彼らがつくった4本の動画をコアコンテンツとして、dotメンバーから各タイプで典型的な2人ずつ計8人を選び、パナソニックさんと僕で対談を行いました。また、その内容をリアルタイムにグラレコや動画(最初の動画)としてレコーディングし、イベントの最後にお披露目しました。 パナソニック FUTURE LIFE FACTORY の迫健太郎さん、中内菜都花さん、およびご支援いただいたパナソニックのみなさま。学生たちをご指導いただき、ありがとうございました。dot一同、楽しみながらもガチで取り組みさせていただいたおかげで、今回もすごい成長を遂げることができました。心から感謝しております。 最後に、イベントでお披露目した4タイプの動画をまとめました。Z世代4タイプの行動やインサイト、それに彼ら彼女らがどんな製品サービスをほしいと感じるのかがわかります。Z世代にご興味ある方、ぜひご覧くださいませ😊 イノベーションチームdot 関連記事は こちら 03. 集英社×dot Z世代はマンガって読むの? 02. 社会人向けイノベーションdotのご紹介 01. イノベーションチームdotへようこそ 2018年10月11日夜@集英社さん Z世代はマンガをどう捉えているんだろう。そんな疑問に答えるべく、集英社さんに40名超の学生たちが集まり、若者のインサイトを探るための「Z世代会議」が行われました。ちなみにZ世代とは1996年以降に生まれた若者で、中学生のころからスマホやソーシャルメディアに親しんでいる「ソーシャルネイティプ」と呼ばれる世代です。(詳しくは こちら をどうぞ) Z世代会議の最大の特長は「心理的安全性の高さ」です。何を言っても大丈夫。どんな意見を話しても興味を持ってもらえる。そんなオープンで安心できる雰囲気を醸成すること。それによってグループインタビューでは探れない、今の若者たちの本音を聴くことができます。 「家で楽しめる他のエンタメとマンガって、どう違う?」 「どうしたらもっと読みたくなる?」 今回は事前アンケートで「マンガをどのくらい読むか」「マンガにどのくらいお金をかけるか」で9チームにわけ、それぞれ異なるインサイトを探ってゆきました。 ジャンプやジャンプ+編集部のみなさまに囲まれて、直接お話ししたり、お土産にグッズを頂いたりと、マンガ好きな学生たちにとって夢のような時間を過ごし、学生たちも大興奮してました😊 集英社さま、本当にありがとうございました! イノベーションチームdot 関連記事は こちら 02. 社会人向けイノベーションdotのご紹介 01. イノベーションチームdotへようこそ 前回、新入生向けのdotご紹介記事を公表しましたので、ビジネスパーソン向け「イノベーションチームdot資料」もご紹介したいと思います。チームdotの生い立ち、ビジネス向けサービス、dotの学習基盤、そしてビジョンをまとめた内容になっています。
メインサービスは「Z世代会議」。イノベーションを学び「Z世代を研究するZ世代」たちが、貴社の商品やサービス、Webサイト、インターンなどの開発を支援するサービスです。まだトライアル段階ですが「Z-1チャレンジ!」という新しい就活のご提案もはじめています。 2017年のコラボ事例なども多数ご紹介してあり、許可をいただいた企業(朝日新聞社、パナソニック社、講談社、ネスレ日本社、マンダム社など)の名前はオープンにさせていただいてます。 2018年9月現在で80名を超える学生メンバーがおり、積極的に活動しています。 なにかお力になれそうなことがありましたら、お気軽にお声がけくださいませ。 イノベーションチームdot https://www.innovation-team-dot.com/ 僕が学習院大学の教壇に立ち始めたのは2016年4月。
ビジネスで学んだ経験を若者たちに伝えようと、僕はめっちゃ気合い入れてました。学生時代から深酒一本槍だった僕が、その4月1日からピタッと禁酒した(今も続いてます😁)のがその証拠。それで時間をつくり、講義の構想やスライドづくりに励んだのです。 でも現実は厳しかった。。。ビジネスマンはつまらない話でも30分は聞いてくれますが、学生は5分で寝ます。それも机の上に突っ伏し寝。よくてもスマホいじりです。「うわー、やばいところに来た。このままじゃ、すごくつらい3年間になってしまう😭」 でもその時、僕は本質的なことに気がつきました。「あれ、よく考えたら、僕は学生のことをなんにも知らない。彼らは今まで何を学んできたのか。もしくは学んでいないのか。何に興味を持つのか。なんにも知らない。経営の先生として呼ばれていながら、商売の基礎ができてないじゃないか😂」 そこで、僕は次の講義で学生たちに「どう教えていいか、僕に教えて!」とお願いしました。すると二人の学生(るちゃんとみのりちゃん)から「助けてあげます!」とコメントが!そして彼女たちの知恵をもらいながら講義をつくりはじめたのです。(下の写真) この体験が "JOIN THE DOTS"、このブログの起点となりました。 さて話はそれましたが、学生たちとどんどん仲良くなった僕は、もうひとつ講義で提案してみました。「あのさー、サッカーをいくら体育の授業で学んでも、全国大会にはいけないよね。やっぱ本格的な部活をしないとね。ビジネスも同じなんだよね。もし本気でイノベーションを起こしてビジコンとか起業とかにチャレンジしたい人がいたら、単位はつかないけど、一緒にやらない?」 僕のそんな無謀な呼びかけに、20名を超える学生が賛同してくれたのです。それが自主ゼミみたいな学生団体「イノベーションチームdot」、最初の一歩でした。 それから早2年。ずいぶんといろいろありましたが、今やdotは、他大学(青学、慶応、早稲田、理科大)学生も含めて、80名超が参加する学生団体になりました。さらにビジネスを実体験すべく、二人の学生が代表となって株式会社化も実現。企業とコラボも始まっています。創業から「ティール組織」の方向性を持ち、それがうまく機能している、とても珍しい組織体でもあります。 さて、このチームがどんな組織なのか。どんなメカニズムで動いているのか。なぜ学生たちは単位もつかないのに自ら参加し、それまで興味を持てなかった学びに熱中していくのか。この夏休みの期間を使って「dotとはいかなる組織なのか」をお伝えしたいなと思ってます。 ずいぶんと長くなりましたが、まずは「dotとは何か」を端的に知っていただくために、2018年5月の新歓イベントで、新たにdotに興味を持ってくれた大学生に対してお話した「イノベーションチームdotへようこそ」のスライドを公開するところから始めますね。 ちなみに、学習院大学広報サイトに、dot代表であるトミーが記事を投稿していますので、それもあわせてお読みくださいませ。すこし不思議な、学生チームの物語です。 【学習院TIMES】 学習院大学に入学して、私の人生を変えた出来事 (冨田侑希) http://www.yomiuri.co.jp/adv/gakushuin/opinion/op098/page_01.html 2018年7月12日 「企業経営とトップマネジメント」第13回 ティール組織とは? トップマネジメント講座の最後。 組織の進化を新しい視点で俯瞰した「ティール組織」、今回はその後半 (前回の講義はこちら) です。 リマインドしますが、ティール組織という概念は、マッキンゼー出身のフレデリック・ラルー氏によって2014年に執筆された『Reinventing Organizations』(日本では2018年に『ティール組織』として出版、一部で話題を呼んでいる) が提唱したもので、人類の発達にともなって進化した組織の変遷を5つのカラーで体系化 (ケン・ウィルバー氏提唱「インテグラル理論」がベース) しています。 ・レッド 〜 衝動型組織 (マフィア、ギャング、部族の民兵) ボスが野望を実現するためにつくった組織。暴力を使って、恐怖で支配する ・アンバー 〜 順応型組織 (軍隊、カソリック教会、行政機関、公立学校) 階級とルールが極めて厳格なピラミッド組織で、定形業務の繰り返しを得意とする ・オレンジ 〜 達成型組織 (多国籍企業をはじめとする大企業) 利益と拡大のために、徹底した実力主義で、アメとムチにより統制する ・グリーン 〜 多元型組織 (文化重視、理念重視の非上場企業) 家族的で、価値観や文化を大切にし、成果より人間関係を重視する ・ティール 〜 進化形組織 (マネジメントの常識を覆す次世代型組織) セルフマネジメントと全体性を特徴として併せ持ち、組織として進化し続ける 今回は進化型パラダイムに従った「ティール組織」について、その特徴を学びました。事例としては、オランダのヘルスケア非営利組織「ビュートゾルフ」をとりあげています。この講義でも 未来型の組織 について学びましたが、そのいずれとも異なる、一万人規模の卓越した特徴を持つ非営利組織です。 「進化し続ける目的」「セルフマネジメント」「個人の全体性」という3つの特徴を併せ持つ、世界で最もティールな組織です。従業員は1万人規模になっていますが、実態は自律的な6-12人チームの共同体組織で、司令塔はなく、シンプルなルール、協働ノウハウ、そして情報システムがその代替となっています。 さらに詳細は「ティール組織」(英知出版) をどうぞ。示唆に富んだ内容となっています。 ちなみに、学習院大学生を中心とした「イノベーションチームdot」(80名強) は、学生が自主運営する組織ですが、学びあい助けあうことで、プレゼンやグラレコなど社会人も驚くレベルに成長した、純度の高いティール組織と言えそうです。学生は無償参加ですが、企業からの収益で初年度から黒字化しています。この組織の仕組みについて別途レポートをあげようと思います。 さて、これで前期のトップマネ講義はこれで完結。科学的管理法から始まる100年の経営史、ソーシャルシフト、CSV、未来型組織、それを包括するカタチで「ティール組織」と見ていたけど、どうだったかな?これらを通じて「経営学って面白い!それに自分の組織に応用できるんだ!」って感じてもらえたらとてもうれしいです。 次回は後期のオリエンテーション。毎回、学生の組織に関する悩みをひとつ取り上げて、300名の大教室ながら、おもいっきりインタラクティブな演習を行ってゆきます。一昨年、去年、受講生からとても好評だったので、ぜひ積極的に参加してくれるとうれしいです。 では、また来週ね! 「企業経営とトップマネジメント」講義は こちら 12. 組織の進化を学ぼう 11. 未来型の組織を研究しよう 10. マネジメントの視点を広げてみよう 07-09. CSVワークショップ 06. ソーシャルシフト 〜 透明な時代の経営改革 05. 数字か、人か (2000年 〜) 04. 数字か、人か (1970年 〜) 03. 数字か、人か (1930年 〜) 02. 経営学の源流を学ぼう 01. 楽しみながら経営を学ぼう 「Z世代レポート2018」結果ダイジェストのリリースについて
「Z世代」という言葉を聞いたことがありますか? きっとピンとこない人が多いと思いますが、1995年以降に生まれた若者、つまり君たちの世代のことです。他にも「ミレニアル世代」とか「さとり世代」とかまとめられて語られて、あまりいい感じはしないかもだけど、世間で言われていることが本当かどうかを本格的に調査してみたので、自分ごととして読んでみてね。 そもそも、この調査をしたきっかけは、講義「企業経営とソーシャルキャピタル」の中で、スマホでつながった「君たちの新村社会」について教えてほしいと問いかけたことなんだ。この時、あがったみんなの声はこんな感じでした。
実にいきいきとした回答で「ソーシャルメディアがZ世代の考えや行動に与える影響」にあらためて興味を持ちました。 君たちの先輩「Y世代」(今の22-35才)」は、インターネットや携帯電話に子供のころから親しんでいたことから「デジタルネイティブ」と言われていたんだけど、君たち「Z世代」(今の22才未満)」は、中高生のころからスマホでソーシャルメディアを使いこなす「ソーシャルネイティブ」であり、他人との緊密なつながりに囲まれて育ったことが特徴です。 そういった背景から一般的にZ世代が言われていることがあります。「お金やキャリアに保守的な考えを持つ」「人種や性別にはリベラルで自然体を好む」「場の意見に同調しがち」「ブランドよりも自分らしさが大切」「娯楽や経験などに多くのお金を使う傾向がある」「SNS投稿が目的化した行動が多い」などなど。 でもそれは本当なんだろうか?そんなに単純なことなんだろうか? 残念ながら日本人を対象とした本格的なZ世代の実態調査がなかったので、それが科学的に確認することはできませんでした。 そこで去年の9月に、学習院大学のイノベーションチームdotメンバー、僕が経営するループス(調査分析担当)、それに友人のさとなおが経営する4th(マーケティング担当)の三者がチームになり、Y世代・Z世代の若者約3000人を対象に、価値観やライフスタイルについて調査してみたのがこの「Z世代レポート2018」です。実施後の分析や検討、裏付けインタビューなどにずいぶん時間がかかったけど、ようやく「調査ダイジェクト」としてここにサマリーを発表するまでにいたり、ホッとしました😊 調査内容については、ぜひスライドを見てみてください。君たち「Z世代」だけでなく、先輩「Y世代」との比較についてもいろいろ調査、考察をしています。講義でも、折にふれてこの調査結果を引用していくと思います。また、この調査結果などについて、なにか感じたことなどあればぜひ遠慮なく僕あてにコンタクトしてね。 調査結果ダイジェストはSpeakerDeckから ダウンロード できます。ご自由にどうそ。 調査元リンクはこちらです。
ご協力いただいた関係者のみなさまに深く感謝いたします。特にループスの原田千佳さんはこの調査におけるまとめ役として、中心的な立場で関与していただきました。ありがとうございました!
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著者ビジネス・ブレークスルー大学教授、現役起業家の斉藤徹です。人を幸せにしたいと願う起業家や社会人を育て、一緒に世界をもっと優しいところにする活動をしてます。 アーカイブ
8月 2021
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