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[2018 Disruptor] 独自のテクシノロジーを持つ破壊者

1/24/2019

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「2018 CNBC Disruptor50」は、ニュース専門局CNBCが毎年発表している世界のディスラプター、トップ50リストである。ディスラプターとは「業界の破壊者」、業界秩序や商習慣にとらわれずに、斬新なビジネスモデルやテクノロジーを市場に持ち込み、驚くべきスピードで顧客を獲得している企業を指す。(詳しくは こちらの記事 をどうぞ)

このブログでは、独自の基準で、この50社の「5つのタイプ」への分類を試みた。

  1. 独自の技術を持つディスラプター (テクノロジー型)
    他社で模倣しにくい「独自の技術」をコア・コンピタンスとして、業界を破壊する企業
  2. P2Pプラットフォームを持つディスラプター (プラットフォーム型)
    「価値を求める個人と価値を提供する個人をつなぐ場」を提供し、業界を破壊する企業
  3. 業界価格を破壊するディスラプター (価格破壊型)
    常識を覆す「新しい着眼点」により大幅なプライスダウンを実現し、業界を破壊する企業
  4. 特化サービスを提供するディスラプター (特化サービス型)
    ​
    顧客視点の「新しい着眼点」により価値の高い特化サービスを実現し、業界を破壊する企業
  5. フォロー戦略で成長するディスラプター (フォロー型)
    先行企業と異なるエリア展開やサービス改善により、先行とともに業界を破壊する企業
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​今回の記事では「独自のテクノロジーを武器として業界を破壊するテクノロジー型」のディスラプター17社につき主要なスペックを記するとともに、イノベーションの基本となる「顧客」「課題」「事業の着眼点」についてシンプルな言葉で整理してみたい。
​ 
  • 顧客 〜 もっともメインとなる顧客像
  • 課題 〜 その顧客が抱える課題の中で、企業が解決したいと考えた課題
  • 事業の着眼点 〜 その課題を解決するための着想。事業の基軸となるアイデア

なお「独自のテクノロジー」の判断基準は、他社から購入することのむずかしい技術かどうかとした。例えば「ドローン」は新しい技術であるが、専門企業から購入が可能なため、ドローン関連企業はこのタイプからは外している。
トップ50に含まれた17社をおおまかに分類すると以下のようになる。

  • バイオ工学 4件
     唾液から遺伝子を解析してWebで伝える23andMe社
     植物の共生微生物を増やして農業効率を高めるIndigo Agriculture社
     微生物の遺伝子を操作することで新しい物資をつくるGinkgo Bioworks社
     微生物のパワーでゴミから資源を生みだすLanzaTech社
  • セキュリティ 4社
     優良仮想通貨に絞り、セキュリティの高い取引所にするCoinbase社
     クラウドで統合したセキュリティ環境を提供するCrowdstrike社
     人間の免疫機構からヒントを得た機械学習で異常を予知するDarktrace社
     データセンター内を可視化し、瞬時に問題の所在を解明するIllumio社
  • IoT系 2社
     IoTベースの機械学習を開発するプラッフォームを提供するC3 IoT社
     IoTデータを解析するバックエンドサービスを提供するUptake社
  • ビッグデータ解析系 2社
     非構造化データを解析、要素の相関図を見える化するPalantirTechnologies社
     複数端末を使うユーザーを同一化して広告を最適化するDrawBridge社
  • AI系機器 2社
     高度な医療ロボットを開発するAuris Health社
     レーザー光を活用したセンサーで自動走行を支えるLuminar社
  • 宇宙ロケット系 1社
     民間事業としてロケットを飛ばすSpaceX社
  • データ通信系 1社
     音声を使ってスピーカーとマイクで通信するLISNR社
  • 材料工学系 1社
    農作物の鮮度が長持ちするコーティングをつくるApel Sciences社
    ​
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また、全50社のテクノロジーの全体的な傾向についてもまとめておきたい。

ディスラプター50社のコアテクノロジー (CNBCの元記事を参考に筆者の方で分類。複数カウントあり) を分析すると以下のようになった。なお、50社それぞれのコアテクノロジーについては こちらの記事 に記載した。

  1. 機械学習 30件 (60%)
  2. セキュリティ技術 10件 (20%)
  3. IoT 8件 (16%)
  4. ロボット工学 6件 (12%)
  5. 自動運転 5件 (10%)
  6. バイオ工学 3件 (6%)
  7. ドローン 2件 (4%)

ディスラプターが圧倒的に採用しているのが、AIによる「機械学習」である。(機械学習については、講義「アイデアにAIと未来予測を組み込もう」を参照のこと) 50社のうち6割がコアテクノロジーとしての活用を宣言しており、もはや汎用技術といってもよいレベルになっている。

ついで多いのが、ネットワークの高度化にともない、独自の「セキュリティ技術」で強みを持つ企業だ。Fintech関連および企業向けセキュリティサービスがが中心である。続く技術は「IoT (Internet of Things)」で、16%の企業がコアコンピタンスとしていることがわかった。

業界を破壊するテクノロジーとして筆者が注目している「ブロックチェーン技術」に関しては、実用化しているのは、分散型個人認証スタートアップの買収などで多角化を進める仮想通貨取引所  Coinbase社と手数料のない金融取引所 Robinhood社のみであり、まだ実験段階であると推測される。

最後に参考として、テクノロジートレンドの指標とされることが多い、Gartnerの「テクノロジー・ハイプサイクル」の最新2018年版を紹介しておきたい。テクノロジーが生まれ、注目され、導入され、安定していくサイクルをあらわしたグラフだ。

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イノベーションに関する関連記事は こちら

08. "2018 Disruptor50" 資料の総まとめ (2018)
07. フォロー戦略で急成長する破壊者 (2018)
06. 際立った顧客サービスを持つ破壊者 (2018)
05. 常識を覆す低価格を実現した破壊者 (2018)
04. P2Pプラットフォームを持つ破壊者 (2018)
03. 独自のテクノロジーを持つ破壊者 (2018)
02. 業界を破壊する新興企業トップ50 (2018) 
01. イノベーションの教科書、iWokrout
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    ビジネス・ブレークスルー大学教授、現役起業家の斉藤徹です。人を幸せにしたいと願う起業家や社会人を育て、一緒に世界をもっと優しいところにする活動をしてます。

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